qGARD

図3のように、なめらかに動くピストンが付いたシリンダー(円筒容器)に気体(理想気体)を閉じ込めた。この気体にはヒーターで熱を加えることができる。また、シリンダーの側面は熱をよく伝えるが、ピストンは熱を通さないものとする。シリンダーの底面からピストンまでの高さを x とする。

図 3

(問5)はじめ、シリンダー内部の気体の温度は室温と同じ 300K であり、x は 12cm であった。図4のようにピストンの上におもりをのせると、x = 10 cm の位置でピストンが静止した。このとき、シリンダー内の気体の圧力は、はじめの圧力の何倍になったか。ただし、この過程で気体の温度は一定であったとする。

図 4

(問6)問5の操作を行った後に、図5のようにシリンダーを断熱材でおおい、ヒーターでしばらく加熱した。ピストンが静止した後のシリンダー内の気体の温度は 345K であった。このときのピストンの高さ x は 何cm か。

図 5

#センター09追試

気体の質量が一定のとき(気体分子が外に漏れたり入ってきたりしないとき)、ボイル⋅シャルルの法則

    \(\large{\frac{pV}{T}}\) = k(一定)

が成り立ち、

たとえば、
T が一定で V が半分になったとき、p は 2倍になります。
あるいは、
p が一定で T が 2倍になったとき、V も 2倍になります。

 

(問5)
温度 T が一定で、体積 V が \(\large{\frac{10}{12}}\)倍になったのだから、ボイル⋅シャルルの法則より、圧力 p

    \(\large{\frac{12}{10}}\) = 1.2 [倍]

になります。

 

(問6)
題意より、おもりを交換してないので、圧力 p は一定です。そして温度 T が \(\large{\frac{345}{300}}\)倍になったのだから、ボイル⋅シャルルの法則より、体積 V すなわち高さも

    10 [cm] × \(\large{\frac{345}{300}}\) = 11.5 [cm]

になります。