qHBN8

図1のように、小物体を軽いばねに押し付け、ばねを自然の長さから x だけ縮めた後、静かに放した。小物体は水平面上を運動した後、曲面を上り、点Aで速さ 0 になった。小物体の質量を m 、ばね定数を k 、重力加速度の大きさを g とし、すべての面はなめらかであるものとする。

図 1

(問1)ばねから離れて水平面上を運動する小物体の速さ v を式で表わせ。

(問2)点Aの水平面からの高さ h を式で表わせ。

#センター16本試物理基礎

(問1)
x だけ押し込まれた小物体の力学的エネルギーは

  \(\large{\frac{1}{2}}\)kx2

 弾性エネルギーが \(\large{\frac{1}{2}}\)kx2
 運動エネルギーが 0
 位置エネルギーが 0

ばね振り子の力学的エネルギー』項参照。

自然の長さまで戻ったときの小物体の力学的エネルギーは

  \(\large{\frac{1}{2}}\)mv2  自然の長さの位置から曲面の手前までは等速です。
v のままです。

 弾性エネルギーが 0
 運動エネルギーが \(\large{\frac{1}{2}}\)mv2
 位置エネルギーが 0

力学的エネルギー保存の法則より、上の2つは等しいから、

    \(\large{\frac{1}{2}}\)kx2 = \(\large{\frac{1}{2}}\)mv2

 ∴  kx2 = mv2

 ∴  v2 = \(\large{\frac{k}{m}}\)x2

 ∴   v = \(\sqrt{\large{\frac{k}{m}}}\) x

 

 

(問2)
自然の長さのときの小物体の力学的エネルギーは

  \(\large{\frac{1}{2}}\)mv2

点Aで静止したときの小物体の力学的エネルギーは

  mgh

 弾性エネルギーが 0
 運動エネルギーが 0
 位置エネルギーが mgh

すべての面はなめらかであるので力学的エネルギーは保存され、つまり上の2つは等しく、

    \(\large{\frac{1}{2}}\)mv2 = mgh

 ∴  \(\large{\frac{1}{2}}\)v2 = gh

 ∴   h = \(\large{\frac{v^2}{2g}}\)