qO3L5

気体の共鳴と音速について考える

(問1)次の文章中の空欄5に入れる式として正しいものを、下の①~⑥のうちから一つ選べ。

実験室内に、図1のような一端がピストンで閉じられ、気柱の長さが自由に変えられる管がある。管の開口部でスピーカーから振動数 \(f\) の音を出し、ピストンを開口端から徐々に動かして、最初に共鳴が起こるときの長さを測定すると \(L_1\) であった。さらにピストンを動かし、次に共鳴する長さを測定したところ \(L_2\) であった。これより音速は5と求められる。ただし、開口端補正は無視できるものとする。

図 1

① \(fL_2\) ② \(2fL_2\) ③ \(f(L_2 - L_1)\) ④ \(2f(L_2 - L_1)\) ⑤ \(f(L_2 - L_1)\large\frac{L_2}{L_1}\) ⑥ \(f(L_2 - L_1)\large\frac{L_1}{L_2}\)

 

(問2)次の文章中の空欄67に入れる語句として最も適当なものを、それぞれの直後の選択肢のうちから一つずつ選べ。

気柱の長さを \(L_2\) に保ったまま、共鳴が起こらなくなるまで実験室の気温を徐々に下げた。共鳴が起こらなくなったのは、管内の空気の温度が下がったため、管内の6
 ① 音の波長が長くなった
 ② 音の波長が短くなった
 ③ 音の振動数が大きくなった
 ④ 音の振動数が小さくなった
 ⑤ 音が縦波から横波になった
からである。

このあと、ピストンの位置を左に動かしていったところ、管の開口端に達するまでに共鳴は7
 ① 1回
 ② 2回
 ③ 3回
 ④ 0回
起こった。

#共テ21追試物理基礎

(問1)この問題では振動数は変化しません。また音速は気温によって変化するものなので一定です。となりますと波の基本式(\(v=fλ\))から導き出される波長も一定です。つまり波形は変化しません。

そんな中でピストンが動くわけです。

このとき最初に共鳴が起こるのは左図のような位置で、

次に共鳴が起こるのは左図のような位置です。

\(L_2 - L_1\) は波長の長さの半分でありますので、波長は倍の \(2(L_2 - L_1)\) であり、波の基本式(\(v=fλ\))より、速度は振動数と波長を掛けたものだから、音速は ④ \(2f(L_2 - L_1)\) です。

 

 

(問2)音速は気温によって変化しますが、気温を徐々に下げたということは音速は徐々に小さくなったということです。そしてスピーカーから出す振動数は変えていません。ということは、波の基本式より(音速)=(振動数)×(波長)の関係があるので、 波長も徐々に小さくなった ということです。

波長が小さくなって共鳴するポイントがピストンの位置とズレてしまったということです。

答えはです。

このあと、ピストンを左に動かしていった場合、共鳴するのは ② 2回 です。