雨上がりに太陽と逆の方向を見ると(太陽が西にある場合、東の空)、虹が見えることがあります。もうちょっと正確に描くと下図のような位置関係になります。

太陽と人間を結ぶ線は虹の中心を通ります。
ですので、虹が見えるのは朝か夕方ということになります。虹は2時には見えません!

タワーに登れば、一周する虹を見られるかもしれません。あるいは飛行機から見るとか…。
霧吹きを上手く使えばいつでも見られますが…。

ごく稀に昼間真上に見える虹(光冠や彩雲)は、位置関係でいうと下図のようになります。

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虹は、太陽光線が霧粒の中を屈折、分散、反射することによってできるものです。

虹のある場所には霧粒があるだけです。太陽と人間と霧粒の位置関係によって、人間の目に虹が見えるのです。ですので、ある日の夕方、名古屋の人が富士山の上に虹が見えたからといって、東京から見ても富士山の上に虹が見えるというわけではありません。富士山の上に虹が存在しているわけではありません。富士山の上に存在しているのは霧粒だけです。虹というものは虹を見ている本人にしか存在しません。

(『レンズを通る光_補足』項もご参照ください)