2-2-2-3 共振・共鳴 [前項へ] [復習へ] [Home] [次項へ]

2-2-2-1 弦の振動の項の最後で、弦は長さ l と張力 S と線密度 ρ が決まれば固有振動数が定まる、と説明しましたが、振り子は不思議なことに長さだけで固有振動数が決まります。このことは物理IIの円運動のところで習います。

2223-100a.gif 左図のように横糸にさまざまな長さの振り子をつるし、Aの振り子を振動させると、それと同じ長さのCの振り子も徐々に振動を始めます。Cには触ってないにも関わらずです。違う長さの振り子は振動しません。振り子は糸の長さだけで固有振動数が決まるので、AとCは固有振動数が同じです。このように、C自身の持つ固有振動数と同じ振動数で変化するような力を外から加えられると振動を始める現象を共振といいます。

2223-90a.gif 例えばテーブルの上に、100Hzの固有振動数を持つ物体A と 110Hzの固有振動数を持つ物体B と 120Hzの固有振動数を持つ物体C を置き、テーブルの足に110Hzの振動を与えると、物体Bだけが振動を始めるという超能力ショーのような現象が起きます。このような現象を共振というのです。

一般に超高層ビルは地震に強いとされていますが、これは超高層ビルの固有振動数と一般的な地震の振動数が一致しないためです。しかしやわらかい地層の平野部で巨大地震が起こると長周期地震動というものが起こり、超高層ビルの固有振動数と一致して共振を起こしやすく、大変危険であると指摘されています。2003年の十勝沖地震では巨大石油タンクが長周期地震動と共振してしまい、タンクの蓋が破損し大火災を引き起こしました。共振現象の研究は社会的に重要なものになっています。



2223-80a.gif 共振現象のうち音に関するものを共鳴といいます。同じ振動数の共鳴箱付きのおんさを2つ用意して片方を鳴らすと、もう片方も鳴り始めます。叩かれたおんさが下の共鳴箱を揺らし、空気を伝わって隣の共鳴箱を揺らし、上のおんさを揺らして鳴らします。振動数の違うおんさでは共鳴現象は起こりません。


2223-70-1.gif 長さの変えられる気柱の近くでおんさを鳴らし、気柱の長さを徐々に変えていくと、気柱の固有振動数とおんさの振動数が一致したところで気柱はおんさに共鳴して鳴り出します。
2223-70-2.gif さらに気柱を長くしていくと共鳴しなくなり音は鳴らなくなります。
2223-70-3.gif さらに気柱を長くしていくと再び共鳴が起こります。


2223-70-50.gif 前項と同じようにしてこのときの λ を求めると

2223-60-1.gif
2-1-1-1 波動の(2)式より v =f ×λ であるので f を求めると
2223-60-2.gif
この f がおんさの振動数であります。












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