陰極線(旧ページ)

放電

本来は電気を通さない絶縁体に高い電圧をかけることによって電流が流れる現象を放電といいます。* 電池における放電とは意味が少し違います。電池における放電とは、電池の残量が減る、あるいは 0 になることをいいます。閉じる

気体放電

気体中で起こる放電を気体放電といいます。カミナリなどがそうです。液体中や固体中で放電が起こることもありますが、たいていの場合、放電といったら気体放電のことです。

電流は普通は導体の中の自由電子が動くものです。気体中には自由電子がわずかしか存在しないので普段は電流が流れません。しかし強い電圧を加えるとわずかな自由電子が加速され他の原子に衝突し、原子を陽イオンと電子に電離し、その電子がまた他の原子に衝突し、電離させます。このようにして次々に発生した電子は陽極(+極)に流れ、陽イオンは陰極(-極)に流れ、この流れが電流となります。電流とは電子(電荷)の流れのことです。

真空放電

ガラス管に電極を封入し、陽極と陰極の間に数千V(ボルト)の高電圧をかけて、管内の空気を真空ポンプで抜いて圧力を下げていくと、両極間に放電が起こります。管内の気体が光り、電流が流れるのです。この放電を真空放電 * 完全な真空でなくても真空放電といいます。閉じるといいます。

陰極線

クルックス管においてガラス管壁、特に陽極付近が蛍光を発するのは、陰極から何かが出て陽極方向に向かい、ガラス管壁にぶつかるためと考えられ、当時の研究者はこの何かを陰極線と名付けました。

電子の発見

陰極線の研究は19世紀末に盛んに行われ、イギリスの物理学者J.J.トムソンは、陰極線を構成する粒子の質量を測定し、陰極線に磁場や電場をかけたときに曲がる方向から粒子が負電荷を持つことを発見し、陰極線の正体が電子の流れであることを示しました。陰極線の研究によって電子は発見されました。陰極線は電子線とも呼ばれます。電子の発見は、それまで物質の最小構成単位であると考えられていた原子がさらに分割可能であることを示しました。

陰極線の性質

陰極線には以下の性質があります。